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真菰

真菰は、近年注目されているマコモ属の多年草です。

様々に品種があり、世界中に存在しています。

 

もともとは縄文時代、稲が伝わるよりもずっとまえから日本にあり(1億年前からとのこと!)、当時は日本在来の「菰米」という黒くて長細い実が秋に収穫できるものでした(ネイティブアメリカンの方々の常食だったり儀式で使う「ワイルドライス」と同じ種類のものです)。そちらの在来のものがずっとご神事(注連縄、茅の輪、供え物の皿などなど)にも使われてきました。

 

数々の文献に置いても(これが調べれば調べるほどまだまだ未知でわくわくするのですが!)、麻と並んで人々の衣(繊維や染め)、食(菰米・麻の実)、住(屋根の葺き・土壁に繊維を混ぜて使用)を支え、またご神事においても重要な役割を果たしてきました。まさに古代の叡智の草「真菰」なのです。

けれども戦後、奇しくも麻が国による取締りの対象となるのと時を同じくして湿原や川べりなどに自生する真菰は、土地の開発や護岸工事などにより姿を消していきました。

 

それでもなお、大分の宇佐神宮などではご神体そのものが真菰枕であり、 出雲大社神楽殿の大注連縄は真菰で作られ、6月の涼殿祭りでは真菰が主役。 お盆の時にお供え物を敷くのは「真菰茣蓙」です。神道、仏教どちらでも用いられてきた「真菰」です。

今、日本で改めて注目される主流なものは、秋になると黒穂菌が作用して、茎の部位が肥大し「マコモダケ」と呼ばれ食用となる種類のものです。様々な調理法があり、どんな料理にも合います。本当に美味しい。また食養生のデトックス食材としても注目されています。

干した葉は、畳のイグサにも似た柔らかく清々しい香りがします(煎って煮出すと甘く香ばしいお茶となります)。更にそのまま風呂に入れたり、部屋に置いても目に心地よく場の浄化をするとも言われています。

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